【特集図書・2022年9月】

 こんにちは。BKC学生ライブラリースタッフです。

 夏季休暇はいかがお過ごしでしょうか。夏の暑さも徐々に過ぎ去り、読書の秋ももうすぐそこですね。今月テーマは「本と一緒に自分探しの旅に出よう」です。本を読んで自分自身と向き合ってみませんか。

そして父になる』、是枝裕和・佐野晶著、宝島社、2013年 

 あなたは自分が取り違えられた子だと考えたことはありますか?また、将来生まれてくるかもしれない自分自身の子が取り違えられることなど想像できるでしょうか? 裕福な家庭に生まれることと貧しい家庭に生まれてくることのどちらが本当に幸せなのか、究極の選択を迫られたとき、あなたはどちらを選びますか? 

何のために本を読むのか: 新しい時代に自分と世界をとらえ直すヒント』、齋藤孝著 、青春出版社、2020年

 「人はなぜ、本を読め読め言うのか?」誰しもが疑問に思ったことではないでしょうか。ここでは本が内包する「本質」を、様々な名著を例に挙げて紹介しています。人はなぜ書物に記して伝えようとするのか? そこで得られるものとは何なのか? 読書の在り方を問うことで、あなたの読書は一層深みを増すことでしょう。読書のための入門書!

六番目の小夜子』、恩田陸著 、新潮社、2001年

 いつもは楽しいだけだった学園祭。だが、今年はそうはいかなかった。とある地方の高校では、三年に一度、奇怪なゲームにより「サヨコ」と呼ばれる生徒が選ばれていた。そして「六番目のサヨコ」が選ばれる年に転校してきた津村沙世子。「さよこ」という同じ名を持ったこの転校生の登場は、果たして偶然なのだろうか。二十年たっても色褪せない恩田陸の魅力が詰まった、衝撃のデビュー作。

陸王』、池井戸潤著、集英社、 2016年

 あなたが一流のスポーツアスリートならば、スポンサーには世界トップのスポーツメーカーと日本の小さな老舗メーカーのどちらを選びますか? 本作では、老舗足袋メーカーの存続危機、アスリートの苦悩を中心にストーリーが進みます。世界的スポーツメーカーと老舗足袋メーカーの全面対決とアスリートの運命はいかに……。

図書館の神様』、瀬尾まいこ著、筑摩書房、2009年

 自分の思い描いていた夢を諦めた高校教師の“私”が、赴任先の高校で部員1名の文芸部の顧問を持つことになりました。文芸部での堀内君との出会いが、不思議なことに“私”の壊れた精神を元に戻してくれます。そんな堀内君との何気ない日常の中で成長していく“私”の姿をその目で確かめてください。 

東大読書:「読む力」と「地頭力」がいっきに身につく』、西岡壱誠著 、東洋経済新報社、2018年

 読書から確かなリターンが欲しいあなたにぴったりの本があります!読書をすることで、「読解力」「論理的、客観的思考力」「要約力」「応用力」が鍛えられます。さらに、そんな力を伸ばす本の選び方を多数紹介しています。読書家のあなたも、読書に親しみが持てないあなたも、この本を読んでぜひ、本との対話に臨んでみてはいかがでしょうか?

アンバランス』、加藤千恵著、文藝春秋、2019年

 皆さんは、普段、気になってはいるけれど相手に言えていないことはありますか?この本は、突然、自宅にパートナーの不倫相手を名乗る人物が押しかけてくる場面から始まります。衝撃的な幕開けを皮切りに、主人公夫婦は、日々の中で感じていた疑問や感情の渦の中で物語を展開していきます。果たして誰が悪いのか、何が悪いのか、どうすれば良かったのか……。この本を読み終わったとき、あなたの答えはどのようなものとなっているでしょうか。

そして、バトンは渡された』、瀬尾まいこ著、文藝春秋、2018年 

 時が経つにつれて親が変わる。そのような現実離れした環境が実際に起こりえますか?主人公の優子は様々な理由で親が変わっています。過酷な環境で優子に捧げられる愛情の全ては彼女の輝かしい将来のためであり、その形は親によって異なります。この本を読んで、家族の形が変わっても幸せな未来へ繋がっていることを是非実感してください。