【特集図書・2024年1月】

 こんにちは!衣笠学生ライブラリースタッフです。

 1月特集図書のテーマは、「本の世界から「京都」の歴史を探訪する 春休みを充実させる本特集」です!
冬休みが明け、授業もついにラストスパートを迎え始めました。最終課題やテスト、発表等忙しい時期となりますが、月末になると長い長期休暇に入ります。今回は、この長期休暇を活用して京都の歴史を本の世界から探訪できるような、そんな本を特集しました。読書をして歴史を知るもよし、はたまた、これらの本を持って自らの足で京都を歩くもよし。春休みを通して歴史的な京都の旅をしてみてはいかがでしょうか。

京都歩きの愉しみ : 歴史の舞台はここだ! 』、川端洋之、淡交社 、2007年

京都は北から南、東から西と、様々な場所に多くの歴史が刻まれています。それらの歴史は、今も池田屋跡の石碑や武蔵と吉岡一門決闘地の石碑のように、かたちとして残されているものが数多くあります。学校の教科書に載っていることだけではない京都の歴史を、舞台を、この本を片手に実際に自ら足を運び見てみてはいかがでしょうか。 

スケッチでたどるもう一つの京都散策』、山谷和弥、東京堂出版、2005年

みなさんは京都観光神社を知っていますか?この本は京都観光神社のように国宝ではなくともそこに住む人々の生活の中で大切な役割を果たす地域文化財に焦点を当てて書かれた古都紀行です。有名な寺社も違う視点から見ればそこには京都人も知らないかくれた“もう一つの京都”があります。

ほんとうは怖い京都の地名散歩 : 碁盤の目には謎がいっぱい!』、浅井建爾、PHP研究所、2016年

アメリカの旅行雑誌『Travel+Leisure』による世界人気都市ランキングで2014年と2015年に1位となった京都!”華やかな町”という印象の一面を持っている京都ですが、鴨川は昔死体を捨てた場所だったことを知っていますか?京都の奇妙な地名にはこのような恐ろしい伝説が隠されていることが少なくありません。地名を巡って京都を旅行するのも楽しみの一つかもしれませんね!

京都歴史・物語のある風景』、瀧本和成、嵯峨野書院、2015年

森鴎外の『高瀬舟』や梶井基次郎の『檸檬』など、著名な人物によって京都を舞台に書かれた作品はいくつもあります。また、『洛中洛外図』などの中世の絵画にも多く描かれる場所が京都にはあり、様々な作品で京都の姿が見られます。作品と作者、実際の京都の歴史的背景など、京都の魅力を探求することのできる一冊で、少し変わった京都旅ができるでしょう。 

先斗町地名考 : ポントの謎を解く』、杉本重雄、北斗書房、2015年

京都の鴨川沿い、三条と四条の間には「先斗町」と呼ばれるわずか500mほどの小道があります。ですが、この「先斗」という字がなぜ「ポント」と呼ばれるのか、そしてこの区間になぜ「先斗町」という地名が付けられたのかなどの不思議な点がいくつもあります。本書はそんな謎について考察した本となっています。京都の先斗町の謎を探ってみませんか? 

京の歴史・文学を歩く』、知恵の会編(代表 糸井通浩)、勉誠出版、2008年

千年の歴史を持っている京都は古典文学の背景に登場することが多いです。清少納言の『枕草子』の第一段、秋の文章の背景は嵐山かも知れません。千年の時を超えて清少納言と同じ景色を見ていると思ったら胸がいっぱいになります。京都は古都ですが、「古い都」ではなく「古くからの都」です。文学作品と一緒に千年を超える景色を見てみませんか? 

京都 : 歴史的に見た』、岩波書店編集部編集 ; 岡本東洋 [ほか] 写眞、岩波書店、1951年

1000年以上にわたって、文化の歴史をその地に刻みつけてきた京都の建造物や伝統。宗派の興隆や海外からの文化の流入、はたまた茶の湯や生け花など昔から今も続いている伝統文化など、京都の歴史は色々な角度から見ることができます。本の世界から京都を「見る」という体験をこの一冊から… 

京都盆地の災害地名』、綱本逸雄、勉誠出版、2013年

私たちが住む土地についている「地名」には、先人がそれぞれの土地の特徴に関連してつけられたものがあり、そこには自然環境を反映させたと思われるものも多くあります。本書は京都盆地各地の河川や山地等の自然的特徴や古語などから災害地名について書かれたもので、地名と地形・災害について考えることのできる一冊です。