【特集図書・2023年7月】

 衣笠学生ライブラリースタッフです。

 今月7月のテーマは「今こそアツく盛り上がろう!本を通してもっと楽しむ夏のイベント特集」です。今年特に“アツい”スポーツや、毎年人々の胸を“アツく”するイベントにまつわる本を集めました。“アツさ”を満喫するために、読書でココロの準備運動をしませんか? 

オリンピック100話』、ムスタファ・ケスス著 芦立一義訳、白水社 、2022年

 オリンピックの場では、規則が見直されるほど画期的な技や、複雑な政治・社会問題、選手の伝説、競技の起源にまつわるものなど、様々なエピソードが生み出されてきました。あなたには、忘れられないようなシーンはありますか?もし興味がわいたなら、是非あなたのお気に入りの一つを捜してみてください。 

テニスプロはつらいよ 世界を飛び、超格差社会を闘う 』、井山夏生 、光文社、2016年

 皆さんは、プロスポーツ選手になりたいと一度は思い、壁に当たってあきらめたことがあるのではないでしょうか?しかし、たとえプロになれたとしても、挑戦は続きます。現実のつらさに打ちのめされながらも、己の夢に向かって泥臭く突き進むリアルな姿をぜひ読んで感じてみてください。 

『ロックフェスの社会学:個人化社会における祝祭をめぐって 』、永井純一 、ミネルヴァ書房 、2016 年

 「フェス」なんとも心が躍る響きの言葉です。これからの季節、音楽フェス等に参加する方も多いのではないでしょうか?しかし、それらは興行や文化、社会において何らかの意味を持った側面があり、それらの色がもっと強かった時代もありました。「フェス」とは何か?一度考えてみてもいいのではないでしょうか。 

『夏祭りの戯れ 』、大西昭彦 、東方出版 、2018年

 コロナ化も終わり、夏祭りが帰ってきます。たくさんの思い出があるだけでなく、これからの新しい思い出の場になってくれるでしょう。せっかく帰郷するのなら、あなたの参加する祭りについて、もう少し深く知っておきませんか?きっと今年の祭りが、一味違うものに感じられるはずです。 

『甲子園「観戦力」をツーレツに高める本 』、小野塚康之、中央公論新社 、2015 年

高校野球がツーレツに楽しくなる視点をNHKのハイテンション名物アナが解説します。記憶に残る高校野球の熱い試合が、まるで実況中継を聞いているかのように脳裏に浮かびます。また、“アイドル”、“別格”、“怪物”など、知れば甲子園を9倍楽しく観戦できること間違いなしです。 

  

『子規を語る 』、河東碧梧桐、岩波書店、2002年

「子規と私とを親しく結びつけたものは、偶然にも詩でも文学でもない野球であったのだ」(本文より)

 「バッター」「フォアボール」などの用語を「打者」「四球」と日本語に訳したのが正岡子規であるということをご存じでしょうか?河東碧梧桐に「変態現象」とまで言われた子規の野球への愛や熱意を覗くことができます。

『風が強く吹いている』、三浦しをん 、新潮社、2009年

「俺たちが行きたいのは、箱根じゃない。走ることによってだけたどりつける、どこかもっと遠く、深く、美しい場所」  (本文より)

 箱根駅伝を目指す選手たちの葛藤や感情の機微が鮮やかに描かれる青春小説です。何のために襷をつなぐのか、ゴールの先に何があるのか。競技を離れたあなたも、きっともう一度走りたくなる! 

『人類のためだ。:ラグビーエッセー選集 』、藤島大 、鉄筆、2015年

「明日の炎天下の練習が憂鬱な若者よ、君たちは、なぜラグビーをするのか。それは『戦争をしないため』だ。」(本文より)

 本書はラグビーをめぐる春、夏、秋、冬のエッセイ集です。2023年9月にはラグビーワールドカップ・フランス大会が開催されます。W杯前にラグビーを知って盛り上がりましょう!