【特集図書・2023年4月】

 衣笠学生ライブラリースタッフです。

 

こんにちは!衣笠学生ライブラリースタッフです。 

桜をはじめとする春の花や新緑に景色が彩られる季節になりました。そこで今回は「本の森でみどりを探そう」と題して、植物に関する本を紹介します。物語の世界の中でみどりを感じたり、植物にまつわる豆知識を身につけて、みどりに着目した街歩きや観光をしたりしてみませんか? 

『樹木と名字と日本人 : 暮らしの草木文化誌 』、有岡利幸、八坂書房、2018年

 植物文化史の第一人者である筆者によるエッセイです。目次に並ぶ植物の名前は聞きなじみのないものも多いかもしれませんが、自分や周りの人の名字に樹木を見つけて、そのルーツを探ってみませんか? 

『あじさい前線 』 、連城三紀彦、中央公論社、1992年

 主人公朝子の過去を彩った8人の男たち。離婚後に朝子がその男たちを南から北へと訪ね歩く物語です。タイトルに冠されたあじさいの花言葉は「移り気」。その意味するところとは…。そして、朝子の彩られた過去と離婚後の今は…。是非あなたの目で確かめてみてください。 

『ガーデン 』 、千早茜、文藝春秋、2017年

  作者の千早さんは、本学文学部の卒業生。本年1月に直木賞を受賞された方でもあります。本作は、植物しか愛せない編集者の男が、人と、女性と、世界との関わり方を模索していく物語です。偏愛するものを理解されないとき、人は相手に何を望むのか、あなたの目で確かめてみてください。 

『しかけにときめく「京都名庭園」 : 京都の庭園デザイナーが案内 』、烏賀陽百合、誠文堂新光社、2019年

京都に歴史ある建物が多くあることは、皆さんご存じの通りです。桜やサツキの花の色、楓の葉や苔の緑などがいっそう鮮やかになるこの季節に、その庭に注目して観光を楽しんでみませんか?「京都名庭園マップ」付きです! 

『外来植物が変えた江戸時代 : 里湖・里海の資源と都市消費』、佐野静代、吉川弘文館、2021年

外来種による在来種の淘汰問題は現代社会の大きな課題の1つですが、実は江戸時代にも発生している問題でした。今では産地も多い、サツマイモも実は外来種です。 

『京都桜めぐり、水辺歩き』、水野克比古、小学館、2016年

桜の花は春の訪れを告げますが、一瞬で散ってしまう儚いものです。人々はその儚さも含め、美しさを愛でるそうです。本書はそんな桜の楽しめる京都の名所を京都出身の著者が紹介していきます。有名な絶景スポットから路地裏の意外な名所まで幅広く紹介しています。春のお供に是非手に取ってみてください。 

『植物はおいしい : 身近な植物の知られざる秘密』 田中修、筑摩書房、2019年

「なぜパイナップルを食べると、舌がチクチクするのか?」、「火災報知機に使われるワサビの香り」など、食材としてなじみの深い植物にまつわる話題が満載の1冊です!食生活のバランスが崩れがちな方にも参考になるかもしれません。

『図説世界史を変えた50の植物』、ビル・ローズ著 ; 柴田譲治訳 、原書房、2012年

まちで見かける植物や、いつも食べている野菜や果物が 実は世界の歴史に大きく影響を与えているかもしれません。イラストや写真が豊富に掲載されているため、パラパラとページをめくるだけでもまるで植物館にいるような感覚を味わえます。