【特集図書・2017年3月】

 こんにちは!学生ライブラリースタッフです。

  春休みも残すところあと少しとなりましたが、みなさんはどのように過ごされましたか?スキーやスノーボードなどのウィンタースポーツを楽しまれた方も多いのではないかと思います。そこで、今回はライブラリースタッフが『雪がちらつくこの季節に…』をテーマにみなさんにお薦めする本を紹介いたします。春休み最後の一週間で一冊、本を手にとって読んでみるのはいかがでしょう?

機関銃下の首相官邸』、迫水久常、筑摩書房、1964年

 1936年2月26日、3日前から降り積もる雪が東京中を覆ったその日、叛乱軍が首相暗殺のために官邸を襲撃する二・二六事件が起きました。本書は、事件当時の首相秘書官だった著者が、この歴史的な瞬間に立ち会った体験について、終戦直後の叛乱と共に綴っています。

』、中谷宇吉郎、岩波文庫、1994年

 世界初の人口雪の実験に成功し、雪の結晶の生成条件を解明した著者が、日本人の生活・文化に大きくかかわっている雪について論じます。
雪とはどういうものか?雪はどうしてできるのか?といったことに迫る本書は、雪についての古典と言えるでしょう。

雪の結晶はなぜ六角形なのか』、小林禎作、ちくま学芸文庫、2013年

 雪は氷のかたまり、、、。それなのに今までに15種類もの雪の結晶が見つかっています。六角形の、樹枝状ともいわれるあの不思議な形はどうしてできるのでしょうか?そんな雪の結晶についての疑問について、筆者の体験談を交えながら科学的に迫っていきます。

バターからの出発:雪印50年のあゆみ』、深谷尚徳、読売新聞社、1975年

 雪の結晶とミルククラウンの融合を表す「スノーミルククラウン」がコーポレートシンボルマークの雪印メグミルク株式会社は、誰もが知る食品会社である。そんな雪印メグミルク株式会社の前身である雪印乳業株式会社は北海道でのバター製造販売から始まった。実は、アメリカ経済誌「フォーチュン」が毎年発表する世界企業番付に、乳製品業界で唯一ランクインした記録も持っている。そんな雪印乳業株式会社50年の歴史がつまった一冊だ。

物語とふしぎ』、河合隼雄、岩波文庫、2013年

 雪や嵐など自然に伴うふしぎや畏れ、あなたは感じたことがありますか?この本は「ふしぎ」に関連した多数の児童文学が収録されています。物語の中に出てくる独特な世界観は子どもだけでなく大人にも多くのことを教えてくれます。この本を読んだとき、あなたはどんな「ふしぎ」を感じていますか?

雪国』川端康成、岩波文庫、2003年

 「国境の長いトンネルを抜けると雪国であった。」でおなじみの作品。しかしそのあとの内容を完全に把握している方は少ないのではないだろうか。この物語は主人公の男、島村が雪の多い温泉町を訪れ芸者の駒子、美しい声を持つ葉子と出会ったときの小説である。もし前から読んでみたいと思っていたけれども今まで読む機会がなかった方は今年の春休みに一度手にとって読んでみるのもいいかもしれない。