【特集図書・2019年10月】

 こんにちは!学生ライブラリースタッフです。
 
 今回は「活用術」をテーマに本を選出しました。秋といえば、スポーツ、食欲など様々な秋があります。10月になるといよいよ本格的な紅葉が近づきます。森林内でのキャンプならではの活用術、日々生活での活用術などを知ってもらう8作品になりました。日に日に色が変化していく大自然の中で優雅に読書ができるというのもこの季節ならではないでしょうか。

「考える力」をつける本』、轡田隆史、三笠書房、1997年

 物事を決める時、アイデアを考える時、人に意見を伝える時など「考える力」を必要とする場面は数多くあります。この本ではどのように自分で考え、その考えを深め、広げ、そして人に伝えれば良いのかといった点を中心にいくつかの視点から具体的な解決策を述べています。これから大学生活を送るうえで「考える力」が要求される場面に遭遇した際、きっと役に立つことでしょう。

ロビンソン・クルーソー』、Defoe, Daniel著 武田将明訳、河出書房新社、2011年

 もしも、たった一人で無人島に漂着したらどうしますか? この本は、まだ十九歳の主人公ロビンソンが一人で流れ着いてしまった無人島での生活を描く長編小説です。島でロビンソンが作り上げる自給自足の生活と、後に現れる食人種の描写は臨場感にあふれていて読み応えがあります。
 キャンプには行ってみたいけれど、なかなか機会がない……そんな人はぜひこれを読んで、ちょっとスリルのあるキャンプ生活を体験してみてください。

学問のすすめ : 現代語訳』、福澤諭吉著 齋藤孝訳、筑摩書房、2009年

 「天は人の上に人を造らず、人の下に人を造らず」 本書の冒頭にこの有名なフレーズが記されています。文字面だけ追うと人間はみな平等であると解釈できますが、後の文章から人間は生まれたときは平等であってもその後の努力次第で差がつくということが読み取れます。
 今、あなたはどのような態度で学問に取り組んでいますか? 真剣に取り組む人がいる一方で不真面目な人もいるでしょう。だらだらしているうちに真面目な人はどんどん成長していきます。この本を読んで今一度学ぶことの意義について考えてみてはいかがでしょうか。

「めんどくさい」がなくなる本 : 読んだらスッとラクになる』、鶴田豊和、フォレスト出版、2015年

 「めんどくさい」 ほとんどの方が、この言葉を今まで1回は発した事があるのではないでしょうか。大学の授業や課外活動、アルバイト、人間関係等、思わず「めんどくさい」と感じた時にどのように解消していけばいいのか、なぜ「めんどくさい」と感じるのかについて複数の章に分けて分かりやすく説明された1冊です。この本を読み終えた時には読む前に比べて困難な課題に上手く対処しやすくなることでしょう。

スマホ断食 : ネット時代に異議があります』、藤原智美、潮出版社、2016年

 あなたは1日にどれだけスマホを使っていますか?大学の講義中に意味もなくスマホを触る、休日にスマホをいじっていたら一日が終わっていたなんて人は珍しくないでしょう。
 現在、スマホ中毒やネット依存などは社会問題になっています。スマホを使っているのではなく使われているといっても過言ではありません。この本はそんなスマホ社会に一石を投じています。一度スマホと距離を置いて、今の状況を俯瞰してみると大事な何かに気付けるかもしれません。

自由に至る旅 : オートバイの魅力・野宿の愉しみ』、花村万月、集英社、2001年

 バイクを持っている方やバイクに憧れのある方にオススメしたいのが、この本です。オートバイで日本中を旅する著者の運転技術や野宿のノウハウ、旅で経験したちょっと変わったエピソードが満載です。また、小説すばる新人賞受賞歴のある著者が、自由な旅の本質についても論じています。
 涼しくて爽やかな秋に、相棒のバイクとともに旅に出てみませんか?

「自分の森」で元気になる』、荒川じんぺい、朝日新聞社、2004年

 キャンプといえば森、というイメージを持っている人もいるのではないでしょうか。それではあなたは森の動植物について、どれくらい知っていますか?
 著者は八ヶ岳の森で植物を採集して料理するなど、森遊びを極めた人です。そんな著者が紹介する、食べられるキノコの見分け方や、水辺で出会える動物たち。森の危険についても知ることができます。
 この秋、あなたもこの本を片手に森遊びに出かけてみてください。

野宿大全 : 究極のアウトドアへの招待』、村上宣寛、三一書房、2007年

 本書ではキャンプに必要な道具や服装から、テントを張るのに適した場所や張り方などの基本的なことはもちろん、当日までに必要な体力づくりについてや、気を付けるべき野生動物についてまでも書かれており、キャンプに必要な知識のすべてが載っている一冊になっています。
 ぜひ、正しい知識を身に着けてサークルや友達同士などで普段味わえない自然の中でキャンプを楽しんでみませんか?